2016年4月15日金曜日

レオパレス オーナーの皆さまへ

もし、このブログをレオパレスオーナーの方が読んで頂けるのであれば是非最後まで目を通して頂きたいと思います。
たまたま何かのご縁で、このブログをお読み頂ける事になったのも、「運命」と言ってしまうと大袈裟すぎますが、何か感じて頂けると思います。

私は賃貸事業部に配属され、オーナーの皆さまから預かった資産(アパート)を収益化することを仕事にして参りました。
オーナーの皆さまは入居・空室に左右されない安定家賃収入をレオパレスと約束してアパート建築に踏みきったと考えています。

しかし、、、、30年約束されるはずの一定家賃が崩壊したサブプライムローンの時代を迎えました。

私は賃貸事業部で入社から退社まで働きましたが、オーナーへの家賃減額が入る以前も壮絶な経験をしております。

入社3年間は、レオパレスもイケイケの社風がありました。社員は下僕の様に働き、常に恐怖と数字のふちで仕事に追われていました。会社は急成長を成し、東証一部上場を果たし、大企業への足掛かりをつかんだ頃でした。

その社風が何年も続き、建築で利益を上げ、賃貸入居率95%を超える状況が続き利益が莫大に上がり続ける時期は長くはありませんでした。2005年ころから、急成長へのひずみが生じはじめました。その後にサブプライムの発生が銀行融資をストップさせ、アパート建築が出来ない時期に突入したのです。

今までアパート建築で利益を上げ、入居率も順調に推移していたレオパレスですが、サブプライムの影響は賃貸入居にも多大な影響を与えて行きました。毎月の入居率低下が1%を超えていました。年間で12%のマイナスです。法人需要に支えられていた入居率ですが、企業の縮小ムードにより、一気に解約を招く事態を生じさせました。

95%あった入居率はたちまちオーナーとの家賃収支見込ラインの85%を割り込みました。80%程の入居状況まで落ち込み、オーナー様への支払い家賃が入居者様から頂く家賃を毎月2億以上不足させ、毎月の様に赤字を拡大させていったのです。

私は4月に、支店で入社した新入社員3名に研修を行っていました。なぜレオパレス入社なのか?これから激務が待っているが覚悟はあるか?みんなで社会人として働く楽しさは何か?を解いていました。

5月、3名の新入社員は配置転換にあい、その後間もなく退職していました。
また、同僚や後輩社員も次々と退職への声がかかり、配置転換と部署移動を繰り返し辞る選択を迫られ退職しました。

営業成績の良かった私は、現状維持のまま社内に残ることが出来ましたが、退職した社員は退職金もロクに出ない自己都合扱いで、レオパレスを去ることになったのです。サブプライムの惨事が発生しておよそ7か月間での出来事です。

その後、オーナーの皆さまへの家賃減額交渉が開始となりました。交渉と言っても一方的な内容であったのではないかと想像しています。私は、減額に関することは無知で知りうることが出来ない内容が多数ありますが、今思い返すとひどいやり方があったかもしれないと考えています。

それは、社内での状況が刻一刻と悪い状況にあったからです。レオパレス本体も銀行からの融資停止が発生し、家賃逆ザヤを解消出来ないまま、余剰金は底をつき始めていたのです。

社員給料はもとより、日々の支払いにも影響が出る惨状。オーナー様への約束家賃は、いつデフォルト状態に陥ってもおかしくない程、キャッシュフローはズタボロになっていたのです。

「建築時には良い事ばかり言って!!」
「約束と違うじゃないか!!」
「レオパレスは信用出来ない!!」

そう感じたオーナー様も多数いらっしゃると思います。それもひとえに、会社を存続させる為の選択でした。ちょうど、JALの経営破綻がニュースで日々取り上げられる頃に、レオパレスも倒産の危機を迎えていたのです。

倒産すると、オーナーのアパート資産は価値が大幅に目減りします。入居者の方も、様々な損失を被ります。

それでも、今もなおレオパレスとの関係を続けていて頂いている事は、きっと良い方向に向かうと考えています。


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自己紹介

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10年以上レオパレスの賃貸事業部で勤務しており管理職経験もあります。エリアは東日本の広範囲でしたが、レオパレスは全国の基本ルールが同じです。色々な不安解決になればと思っております。